琴石山・三ヶ岳 反時計回り縦走 ④
じゃが、そう甘うはなかったんじゃ。その谷を過ぎると、もうひとつ別の谷。今度は森の中を進む、薄暗いルート。それでも何とか、テープを探しさがし、山道のようなものをたどって行きます。しばらくすると分岐。左に折れて下る方は、ほとんどヤブ状態。足で探ると、何とか道のようなものはあります。沢側に足を突っ込まんよう、気をつけて進みます。
やがて、道のようなものがスッキリしてきました。そしてやうやう、下り口らしきところ。標識らしきものは何もない。まともな下山口じゃないの。どっかでルートを踏み外したに違いないけど、さっぱり分けわからんで。川沿いの道を、とにかく低きへと進んでいると、前から男性。「駅へは、どう行ったら」と、たずねてみると「この道をまっすぐ」。
さらに、現在位置がハッキリせんので、「どこの駅になるんですかね」と聞いてみると、ぶっきら棒に「柳井駅」とのこと。まさか、山から迷いまよい下りてきたとは思うとらんかったんじゃろの。ま、それを聞いて、とにかく安心。右の川に群生しているガマの穂、めったに見ることがないのと思いながら、歩を進めていく。
道はまっすぐじゃなかったけど、若干山勘にも頼りながら…。やがて、柳井駅への案内標識が出てきたので、さらに安心。じゃがそこまでの距離がよう分からんのじゃ。そこで途中にあった川沿いの公園で脚を休めるために、ひと息ついたりして、駅に着いたのは、15時54分。駅の時刻表をチェックすると、次の便は16時28分発。
計画では、遅くとも15時36分発の便にしとったんじゃが、もはや後の祭り。近くのセブンイレブンに立ち寄って、身体を冷やす麦飲料などを飲んだりして待機。その間、山歩きデータを書かむとしますが、柳井港駅出発後の足取りがどうも、頭に浮かんでこんのじゃ。それから後は、頭と身体を休めることにしました。
相棒に「これかられJRに乗るから大丈夫」と、メッセージを送る。それにしても、このコース。本当に散々なめに会うた気分じゃの。三ヶ岳から逆回りするリベンジなど、当分考えとうないのぉ。そんなことを思いながら、列車に乗る前に、コンビニに再び立ちよってもう一杯、安くて旨い麦飲料を飲み干します。今日はそれに値する難儀はしたろぉ。
♒ :(了)
最近のコメント