佐木島アルペンルート 順コース ②

　乗船券を買うために少し回って、誰もいない受付窓口に声をかけてみます。すると、出てきた係員が、すぐ横の自販機の前に。「おっ、そこにあったんか」と言うと、「やりますよ」とのことなので、料金分を渡して買ってもらいました。丁重にお礼を述べて、そのとき聞いた、2番乗り場の手前にあるベンチに腰かけて、しばし待ちます。

　時刻間近になったので、他の乗客らしき人々といっしょに、2番乗り場へ。すると、出発時刻少し前に入ってきた高速船。これに乗りこんで出港。両岸に見える山々を同定しつつ…。やがて、鷺港。「トライアスロンのまち」との標柱。はぁ、これで盛り上げとるんじゃの。そんなことを思いつつ、地図をチェックして左へ進みます。

　西からの県道との交差に留意しながら、グッとカーブを曲がると、やがて、右に四角い大池。ここらあたりから県道を離れて、山歩きルートなんじゃが…、と思っていると、ちゃんと道標がありました。それに従って左へ。そこから上って、さらに左へ折れると、まずは草茫々の道のようなもの。これでエエんかのと思いつつ…。

　するとまもなく、折り返しから、まともな山道に。大丈夫じゃの。そう思いながら、上って行きます。だんだん勾配が大きうなってきた。覚悟はしとったけど、ロープが張られとるところもあったりして、相当なもの。それでも、やがて尾根に乗り上げると、和らいできました。じゃが、ここらは、よいよ序の口のはず。

　そう自らを戒めながら、歩を進めます。そしてやうやう、アルペンルート展望台に。その前にあった見晴らしのある岩場で、「ここかの」と思うたけど、こっちじゃったんじゃの。ちゃんと、標示板があるで。さてとひと息ついて、次じゃ。確か、鞍部があって、名のついた峠じゃったはず。そう思って、歩を進めていきます。すると、沢。標示板があるのでチェック。

　じゃが、予想しとった「三古志峠」の標示はないの。まだ先じゃの。そう覚悟しながら、テーピングのある急坂を上って行きます。それからも、結構あるんじゃ。それでもようやく、三古志峠に。これか。まだ狗山まで、この先ちょっとあるで。そんな思いで上って行きます。ロープの張ってある急坂が、3つほどじゃったかの。

　それを何とか乗りきって、狗山にたどり着いたのは、12時08分。計画の11時23分からすると、上り坂じゃったにしても45分遅れか。ま、せうがない。周囲の風景を見渡しながら、ここで昼食タイム。そんなことで、オムスビとユデ卵を食べながら、すぐ前に見える山は、通ってきた尾根すじじゃと、思いこんどったんじゃ。

♐ つづき：佐木島アルペンルート　順コース　③