広島南アルプスショートコース逆縦走 ④
そこには、にぎやかなグループ。どこから歩いてきたのか聞かれたので、「いやいや」ながら、鈴ヶ峰からと応えます。すると、称賛の声。「たいしたことはないですよ」と言いながらも、心の片すみではちょっと嬉しい、105回目の縦走。じゃが、この先のことを考えると本当に、まだまだたいしたことはないんじゃ。
「火山に上っただけで、脚が痛いのに」とのこと。さらに、武田山からの下山ルートを聞かれます。いろいろ説明してみましたが、花みずき台へ下りるというのが、いちばん納得してもらえたよう。さて、「お先に失礼」と、武田山へ向かっていると、ちょっとばかり展望のある尾根すじに、少し離れてスマホを触っている男女ハイカー。
「何かエエもんでもありますか」と声をかけて、通りすぎようとしたら、「このあたりに『フルタニヤマ』ってありますか」との質問。「フルタニヤマ?」、どうも思いだせんの。すると、すぐ近くにあるとのこと。「あっ!、黒谷山か」。それならと、前方、武田山の左に突き出しているピークを指して「あれですよ」。
「このルートを道なりに行けばOK。但し、山頂はハッキリせん」と応えます。すると、山頂標記をつけようと、武田山の方から来たとのこと。安佐南区の観光課の人か、それとも個人ボランティアなんかの。よう分からん。それにしても、荒谷山山頂は、どこになるんかの。そう思いながら、歩き進めていきます。
すると、彼女らの言うように、いちばん高いところに、一寸法師ほどの標示が下がとった。ここに付けるんじゃの。来るときに、これを見過ごしてしもうたんか。うまい具合に、見つけられたらエエがの。そんな思いを残して、武田山へ歩いていきます。今日は、調子がエエで。稜線に上りきって、しばらくすると、弓場で矢を拾う男性。
そこまでは、少しばかり距離があるので、声をかける余裕がない。そのまま通り過ぎます。そして、いくつかの小コブを経て、武田 山山頂に。岩の上に寝そべる男性。あいさつして、「今日は眺めがエエですね」と話しかけます。周防大島までよう見えるというと、「どこですか」と下りてきて、のぞきこむので、その方向を指す。
♈ つづき:広島南アルプスショートコース逆縦走 ⑤
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