白木山 御木戸口ピストン ⑤
こちらとしては、この「蜜」状態の是非を問うたわけではないんじゃが、まぁ、それに首を突っ込んでもせうがないので、聞き流します。それにしてもこの女性。他のハイカーが冗談めかして、これから次の山に上るかなどと発していたのを、真に受けて伝えていました。
ひょっとして、人が話していたことを吟味せずにそのまま、他者に伝える「道聴塗説」かの。あるいは、個性が確立されず、とにかく他者に寄り添う、人格的従属のひとつか。そんな好き勝手な妄想を抱きながら、山頂広場は広いので、北西側に座って昼食。
気温21.8℃、湿度53%と風も穏やかで快適。じゃが、ときおり目マトイや腕を這いまわる小グモが鬱陶しい。オムスビを食べ終えて、再び周囲を見渡してみます。カスミはかかってはいるものの、遠景がよく見えます。南には石鎚山、北東には大山のような山影。
そうそう、上り途中ですれ違った短パンハイカーに、上の方にヤブはなかったかとたずねたところ、OKとのこと。「それなら、こちらも、これから気温が高くなるから、短パンにはき替えて下山しようか」と応えると、「その方が、涼しいですよ」とのやりとり。
さてと、どっか着替えるところはないものかと、探してみます。木陰か。おっと、風よけ小屋はどうかなとのぞきこんでみたところ、誰もいませんでした。よし、ここではき替えさせてもらおう。登山靴を脱いだり履いたりせにゃぁいけんので、ちょっと時間。
お蔭で、昼食休憩が25分間になってしもうた。「さぁ、下りるぞ」と、時刻チェックのため山頂をふり返ってみると、さっき上りで出会った女性が、祠の近くに座っているのが見えました。そして、小屋のすぐ南下には男女ハイカー。
上ってきたときからそこ。よく見ると、女性はスケッチをしていました。どうも、こちらの声かけが迷惑そうな雰囲気だったので、つきそっている男性とふたこと、みこと、さしさわりのない、風景や天気の話しをして、早々に立ち去ります。
♈ つづき白木山 御木戸口ピストン ⑥ :
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