朝日山 竹原病院～成井 ③

　タケ矢来の手前まで引き返して、あたりを見回してみます。すると、先ほどまで歩いていた谷に道のようなもの。あれか。よう分からんがとにかく下りてみよ。急斜面を滑りすべり、攀じ下ります。ところが、下りついた谷には、「道」はありませんでした。しかし、底から見上げると、上方に空。

　あそこまで上れば、何とかなるじゃろ。そう思って、岩場と泥地を代わるがわるよじ登ります。もちろん三点キープは欠かせない急登。そして、若干勾配がユルんだところには、再びトゲ木。いったんつかまると、次から次へと絡んできて、なかなかこれを脱することができません。

　顔にまでひっかかりまず。危うく目の中にまで入りこみそうになるのを、何とか切り抜けて、今度は、明るくなっている左の尾根をめざします。若干の潅木ヤブをやり過ごして、ユル尾根に乗りあげました。山歩きネットに、朝日山ピークから下りたら急坂じゃったとの情報があったけど、こっちを下りたんかの。

　まさか、さっきの谷筋じゃなかろう。あれじゃったら、前を向いては下りれんで。やがて、おそらく山頂に続いているであろう広い尾根に。三点キープは必要ありませえんが、けっこうな勾配。九十九折れ気味に上ってみると、大きな反射板が。ありゃ、違うところに上りついたんかの。

　ちょっと不安をいだきながらも、進んでいくと、東屋が見えてきました。これで間違いない。途中でルートは、よう分からんようになったけど、何とか上りきったぞ。気温11.8℃、湿度38％、上着をはおっても少し寒いと思ったら、パラ雨が白くなって吹きつけてきました。それでも、オムスビは完食。

　展望台からの風景を堪能して、さぁ、下山にかかるか。12時30分じゃが、はて、14時14分のバスに間に合うかの。しかし、焦ってケガをしてもつまらんので、時刻を気にするのは、廃屋下山口に下り立ってからにしよ。山頂から、ちょっと道を間違えかけましたが、直ちに修正復帰。

♐ つづき：朝日山　竹原病院～成井　④