火の見山・福王寺山縦走 ③
すると、左側に囲むようなユル尾根が見えます。「ルートは、あれじゃろ」。そう確信して、歩きにくい斜面伝いにたどってみると、尾根筋の山道のようなものに乗り上げました。これじゃの。しかし、そこから長い道程。しかも、ずっと潅木つかみの下り。そしてようやく見えた底には、舗装林道ではなく、広い沢のようなもの。
さらに勾配の増した急斜面を、潅木をつかんで滑らないよう気をつけながら、下りていきます。すると、そこには、確かに舗装されてはいないけど、荒れ林道のようなものがありました。左側は上っていますが、おそらくこれが、正規の山道ルートに続いとるんじゃろ。また、そのうちじゃ。そう思いつつ低きへと、右へ向かいます。
ガレも転がっていて、沢のある左端は切れぎれになっていますが、何とか続く道。やがて、舗装道になってきました。しばらくすると、チェーンソーの音。やがて、こちらに背を向けて木っ端を切っている人を発見。通り過ぎるときたまたま、こちらの気配を感じたのか、その男性が手を休めたので、あいさつを交わします。
飯室から、火の見山を越えてきたことを話すと、驚きの様子を示しつつ、今年の山歩きの締めくくりかと問われたので、そのとおりと応えます。すると、彼は、明日餅つきをするので、そのための焚き木用に木を切っとるとのこと。ちょっとした、ふれあい。さてと、その先あたりから、ユル勾配の道路になりますが、長い道程。
左に見える神社、そして寺をチェックしながら、大毛寺川沿いに進みます。ま、交通量が少ないので、安楽。かなり下りたところで、右岸に工場のような大きな建屋。この左側に、福王寺山登山口があるはずなんじゃ。そう思っていると、間近に小さな上り坂、そして東へ向かう道路。ちょっと、道路に入ってみました。
しかし、どうもさっきの坂の方が、取り付きに通じとる可能性が高いと判断。戻って、上ってみます。じゃが結局、道路と合流。そして、すぐに、山歩き情報で紹介されとったような急階段がありましたが、その上の感じが、合点しがたいので、ここはその先まで行ってみます。やがて、砂防堰堤の上方に。
見渡してみましたが、しかし、まともな登山口らしきものはなさそう。そこで、さっきの階段まで引き返すことに。そして、それを上ってみると、尾根から谷気味に。抉れ筋はあるものの、ハッキリしないルートのようなもの。やがて、次の尾根筋に合流しますが、「下るときには、この分岐は分からんで」、そう思いながら進みます。
💦 つづき:火の見山・福王寺山縦走 ④
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