陀峯山 河内～高清水山～南大君 ③

　やがて、分岐を大君方面へ。ユル勾配のトラバース道になります。そして、追の浦渓谷に到る頃には、だいたい霧も晴れて、倉橋島方面も見えるようになりました。こりゃ、降りてみにゃぁなるまい。その道中、左側に屹立した岩山。あれが天狗岩かのぉ。上った感じより、ずいぶん突き出しとるの。

　そう思いつつ、今日はちょっと歩を、岩場の先端まで進めます。仙骨のあたりがゾクゾクする風景。そして、次はさっき眺めた天狗岩。ここも、これまで行ったことのない北側へと進み、岩の頂からさらに南へ。尻をゾクゾクさせながら・・・。対岸の音戸・倉橋とその間の瀬戸を抜ける船を眺めて楽しみます。

　さてと、林道に戻って帰途へ。長々し道程ですが、それは覚悟の上。それに、時間はタップリあるので、急ぐことはありません。マイペースで歩いて、恩地林道の開通記念碑やサクラ並木の健在ぶりをチェックしつつ、大君の住宅地へと下りつきます。これまでの土地勘をつないで、南大君バス停に着いたのは、13時42分。

　次のバスまで1時間近く。まぁ、仕方ない。停留所の時刻表を見ると、12時台からの便はありません。少しばかり急いだところで、どうにもなるものでもなかったらしい。しばし、山歩きデータを書き出しますが、座っていると、だんだん寒くなってきました。港の方へでも出向いてみるかの。

　そう言えば、中町港で両替したものの、10円玉が帰りの便には1枚足らんかったんじゃ。コンビニはないかと探してみますが、北の方にはありませんでした。仕方ない、バスで両替するか。そう思って、公園に出てみると、南方面、少しはなれたところにセブンイレブン。これじゃ。時間もあるし、行ってみよう。

　おそらく、片道250m程。それに、もう一合欲しかった酒をキャッシュで買おう。これでうまい具合になったで。公園に戻ってみると、14時20分に。バス便は14時38分じゃが、その残り少ない時間でも、書き出しに集中したい気分。やがて、10分前になったので、バス停に戻り、待つことに。

　「フルサワ」の幟が目立ちます。やってきたバス。乗客は自分も含め、ジィ、バァばかりかと思っていましたが、その後下車した中には、若者も2人ほど。そして、地形図を出して、西に見える海が「大原湾」じゃ、ということを確認。後は地名とバス停も。それにしても、「真道山憩いの森」入口にあたるところは、よう分らんかったで。

　ま、それはそのうちじゃな。やがて、バスは中町桟橋バス停へ。キッチリと金額どおりの料金を支払って降ります。乗船券を買って、次は何時かと聞くと、15時07分の便が見えてきたとのこと。桟橋に下りて沖合いを見るとなるほど、高速船が向かってきていました。この時間帯、押し合いへし合いすることもなく、宇品へ。

：（了）