木ノ宗山 隠地神社～氏ノ原 ②

　隠地神社の長い石段を上ります。途中からカウントしたので、100段を越えていることくらいしか覚つきません。ちょっと酔いが残っているような足取りのような気がしますが、「そんなことに屈せず」、しっかりと進みます。それにしても、神社の背後からさらに、緩むことのない急登が続きます。

　ときおり、山頂らしきものを眺めながら。シダヤブでも、尾根線をキープしながら上っていきます。確か、かなり上の方に岩のぼりがあったはず。じゃが、今回はうまく交わしたのかも。若干、側面を伝う急登りがありはしたものの、何とか上りきって、コブ。そこからも難儀な上りが続きます。

　それでも何とかなるもの。やがて、最後のよじ登りを経て、木ノ宗山山頂に到着。ここで四方を眺めます。さて、あまり時間をおかず下山。今回は、「上深川愛林会」の指示には従わず、氏ノ原の「正規」下山分岐を下ります。しかし、これも急斜面をトラバースする道。２回ほど足を滑らせてしまいます。

　それでも、何とか持ちこたえて、やがて小河原川沿いにある下山口に到達。時刻は14時32分。ひょっとしたら、上深川駅14時52分の列車に間に合うかも、そう思って川を下っていきますが、そう甘くはありません。川沿いの道をたどりつつも、ときおり中断。おっ、そうそうと、間違いに気づいて引き換えしたり。

　そしてようやく、上深川駅にまっすぐ続く道。この時刻なら15時21分の列車かと、覚悟を決めます。駅にたどり着いたのは15時06分。少し時間があったので、完歩祝いとともに、温湿計をチェック。さらに山歩きデータの書き出しをはじめます。

　それにしても、駅に向いながら聞こえてきた頻繁に鳴るサイレン。どうも、次々続けて走っているのは消防車のよう。火事でもあったんじゃろか。駅の待合室にいた女性たちに問いかけてみますが、今はじめて気づいたような様子。これじゃ話にならんで。

：（了）