仏峠~久地冠山縦走 序の口で挫折 ③
それにしても、このルート乗り上げたところは鞍部のはずなのに、それらしき地形ではなく、傾斜した上り尾根。進路をコンパスでチェックしてみますが、これで間違いはなさそう。それにしても寒い。手袋を絞ると濁った水が滴ります。上着の前腕あたりも冷たい。ズボンは濡れていはいますがウォームパンツなので、あまり冷たさを感じません。
やがて、山頂表示のないピークに到着。木の枝が真っ白になっています。幸い足元は、まだ大丈夫。身体が冷えているので、このまま進みたくない気持ち。しかし、さっきのヤブを戻り下りるというのも、いまひとつ、その気にはなれません。前へ進むしかないぞ。ピークにはピンクリボンがありました。
その先へと下りてみますが、どうも道らしきものが見当たりません。しかも、その先ずっと下りていて、鞍部ではなさそう。引き換えして、周囲を探ってみますが、そのうち、自分のいるところが分からなくなって来ました。コンパスで方角をチェックします。こりゃ、行き場がないで。もはや、この不明瞭なルートを、この濡れネズミで歩き続けるのは無~理ィ。
今日は諦めるしかあるまい。そのうち、南方向に明るい尾根が下りているのを発見。この先にどんな状況が待ち受けているか分からんけど、とにかく下りてみよう。南へ走っているので、吉山川沿いに下りていくことは間違いない。そんな思いを抱きながら、下りていきます。結構歩けるで。
途中、雨露を含んだ草叢や急傾斜もありましたが、それでも、尾根筋のまん中は開けているので、歩みを止めることはありませんでした。そして、やがて林の中を走る山道のようなもの。おう、こりゃ、行けるか。やや不明瞭になりかかったところもありましたが、何とか続いています。
ついに、例の吉山川沿いの道路が見えてきました。しかし、段差あり。道路に下りるには、いくつか分岐があってややこしくなっています。それでも、何とか正道を選んで下り立ったところは、何と道路沿いの祠、川成八幡宮の前。すぐそばの民家の側溝で何やら作業している女性がいたので、これまでの苦境を訴えてみます。
すると、629豪雨とかで山が荒れた後、そのままにしているとのこと。ちょうど今日回った山あたりの所有者らしい。山の管理はたいへんと言っていました。話が続きそうでしたが、じっと立っていると寒さが堪えるので、早々に切り上げて帰途につきます。629豪雨は、1999年のこと、そういえばその頃、呉市の災害視察に同行したことがあります。
« 仏峠~久地冠山縦走 序の口で挫折 ② | トップページ | 仏峠~久地冠山縦走 序の口で挫折 ④ »
「可部」カテゴリの記事
- 森山~水越山縦走 ④(2022.04.06)
- 森山~水越山縦走 ③(2022.04.05)
- 森山~水越山縦走 ②(2022.04.04)
- 森山~水越山縦走 ①(2022.04.03)
- 水越山・北山縦走するも森山に至らず ④(2022.03.13)
コメント