宇根山縦走 失敗 ③
しかし、その先は白い霧に覆われた下り斜面。どう見ても、その先は、宇根山へと通じている鞍部があるとはみえません。おっ、こりゃ間違えたかのぅ。途中で見つけた赤テープまで、引き返してみます。そこを起点に、見渡してみます。左側へ下りる道はなかったかのぅ・・・。すると、何とか、それらしきものを発見。
そこを下りてみます。しかし、この先も、とても鞍部にはたどり着きそうもない下る一方の斜面。仕方ない、稜線へと上り返します。困ったのぅ。「途方に暮れる」とはこのこと。もう一度尾根に戻って、主尾根筋を進んでみることにします。何度か通った道らしきものから、東方向に注意しながら。
下りていきますが、やはりその先に鞍部はありそうにない。しかし、さっきの稜線を、もうひとつ戻って、あの竹矢来へと戻る気分には、とてもなりません。こなりゃヤブレカブレ気味。ここまで来た以上、とにかく下りることにしよう。何とか歩くことができる斜面。しかしやがて、ガレの積重なる崩落谷に。
コンパスをチェックすると、東に向いていたつもりがいつのまにか西へ。まぁ、エエ。時刻は13時半ころ。まだヤブに覆われているわけではないこの斜面で、メシにするか。気温、湿度、時間もチェックせず。さて、もはやそこらに、山道のようなものの存在は、期待できません。とにかく、下方へ向う以外にない。
やがて、谷になったりしますが、それでも、かなりのところまでは、人の歩くことができる空間はありました。ところが、ふもと近くになると、とても尋常に通り抜けることのできない密集したヤブ。孟宗竹とツタにおおわれています。そして、急な段差もあったりしますが、ここを通り抜ける以外に、生きる道はない。
ここで、これまで「あんまり役には立んのぅ」と思っていたナタが、ツタ切りに、威力を発揮します。クルマの通行音が聞こえていましたが、泥ホコリまみれになりながらも、何とか切り分けて出てきたのは畑。ひょっとしたら、このヤブは野獣避けの役割を果たしていたのかもしれません。もし、そうだとしたら、申しわけない。
しかし、こちらも今日中に生きて帰れるかどうかの選択が迫られるところ。それに、野草はそのうち修復するに違いない。段畑の地面は、掘り返されていはいますが、畝は造られていない。他に道らしきものが見当りません。仕方なく、そこを通って、左方にあった道へと下りていきます。その先には、電波塔。
つづき: 宇根山縦走 失敗 ④
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