広島南アルプスショートコース順縦走 ⑤

　歩き続けていると、左脚の痛みがだいぶん薄らいできました。黙々と、木根の張りめぐらされた坂をたどります。そして、鞍部に。耳を済ませると、水音が聞こえます。ためらいつつも、沢へ下りてみます。しかし、手を洗えるほどの水量はありませんでした。早々にあきらめて、縦走路へと戻ります。

　さぁ、ここから最後のひとふんばりと、気を引き締めます。下のほうは若干道の様子が違っているような感じがしましたが、岩場は変化なし。急坂をコブへと乗り上げます。この斜面には、分かれたり合わさったりする道が2～3本あるようです。キッチリと、詳細を確認したことはありませんが・・・。

　鈴ヶ峰山頂も無人でした。下り口からしばらくは、たぶん新しく造られた摸木階段。歩きやすい。雨裂対策で造ったのかも。九十九折れ曲がり角の岩場にある偶像は無事。そして、水場。いつもは通り過ぎるのですが、今日は水を使いたくなりました。それほど暑いというわけではありませんが、気が向いたので。

　塩ビパイプから勢いよく落ちる水。手と顔を洗い、ついでに飲んでみます。コップがぶら下がっているので、良いのだろうという判断。しかし、水の勢いが強いためか、口の中に砂が、少しばかり入ってきました。まぁ、その後も腹の調子はなんともないので、菌類は大丈夫だったのでしょう。

　砂防ダムで、ハイキングバージョンを解除。温湿計もチェックしておきます。そのため、憩いの森下山口は素通り。完歩祝いをやりながら、新井口駅へと向います。念のため、西広島駅で切符の落し物がなかったか、駅員に聞いてみます。しかし、なかったという返事だったので、それ以上追求することはあきらめました。

：（了）