白木山 椿谷～東尾根 ③

　ところが、崩落箇所に出てしまいます。道らしきものがまったくない。さて、どうすべきか。しかし、よく眺めてみると、そのどん詰まりには、抉れ道がありそうです。ゆるりゆるりとすべらないよう、砂地を下りていきます。何とか抉れ道に下りつくことができました。引き続き、そこをたどることに。

　やがて、地形図に示されているように、谷になりますが。いよいよ、踏み跡らしきもののみが、頼りとなります。幸い段差のある滝のようなものはなく、何とか歩き続けることができましたが、やがて、湿地に変わり、行く先は森。いよいよ不鮮明に。これは、この前上ったルートじゃぁないで。

　あのときは、確かかなり上流あたりまで道があったんじゃけど。まぁ、仕方ない。とにかく低きへ進まむ。このあたりで、何度となくサルトリイバラに阻まれ、腕を負傷。何とか、この森を平行移動して、這い出したところが、未舗装林道。おお、これじゃ。ここじゃたんじゃ。直ちに西へ向います。

　もはや、依然上った東尾根ルートへの入り口を探す気力は、残っていません。とにかく西へ。長らく歩いて、荒神社でハイキングバージョンを解除。ついで、完歩祝いをします。向う、白木山駅には、登山者のクルマも残り少なくなっていました。さて、同時に下り列車が着いた駅から帰路に。

　この時間、暑いけど、自転車で切る風は心地よし。尻は痛みますが、ここまできたら大丈夫。川を下りながらも、ほとんどその勾配を感じません。だから、上りもさほど苦にはならないのでしょうか。川沿いを、ゆったりと走ったにもかかわらず、思っていたより早めに家にたどり着くことができました。

：（了）