小田山 あーと村~国草 ③
さて、ひと息ついたところで、帰るか。たぶんあと、3分の1ほどか。小田山山頂から笹ヶ峠へ、こちらもヤブっぽいの急坂。下りはじめてまもなくすると、ラジオの音。息を切らせて上ってきたのは、完全装備の男性ハイカー。「はじめて上るけど、山頂までどのくらいですか」と聞かれたので、「もうすぐ」と応えます。
「手洗鉢岩」のことを知らないとのことなので、山頂は森の中。そこへ行くと展望が開けていると、「展望岩」のことを老爺心で教えます。それにしても、ヤブが覆いかぶさってくる急坂が続きます。かのハイカーが喘ぎあえぎ上ってくるのも、よく分かります。それにしても、彼のおかげで、クモ巣がないので助かる。
しかし、やがて急坂を下りた鞍部には、イラスケ分岐。この先から、急にクモの巣が繁盛。あえぎハイカーは、イラスケルートを上ってきたらしい。再び棒を持って、巣を切りながら進みます。たいてい、夫婦のペアで陣取っていますが、そんなことにかまってはおれません。棒で切らなくとも、いずれ身体で壊すことになる。
いくつかの急坂を下りて、何とか笹ヶ峠へ。そこから、ユル坂を林道口へと進みます。これも記憶にたがわず野生的な道。林道に入っても、クモの巣にまとわれますが、それは束の間。山道にくらべれば、ずいぶん歩きやすい。しかし、その距離は長々し。それでも、やがて海上側バス停に到着。14時16分。
次のいちばん早いバスは、矢野方面へ向う15時24分発。1時間以上あるけど、仕方ない。曇りがちだったのに、皮肉なことに先ほどから、晴れて日が差してきましたが、幸い気温は、29℃ほど。ときおりそよ風も吹いてきます。道際にある岩陰に座って、山歩きデータの書き出しをします。もちろん、完歩祝いの後で。
残念なことに熊野営業所で、パスピーチャージに気を取られて、一便乗り過ごしてしまいました。一刻も早く帰りたかったのに。電光掲示板に出発表示が出ているにもかかわらず。JRのように音声案内がないのが残念。バス便は15分ほどの遅れでしたが、JRの乗換えが、もっと遅くなってしまったかも。
:(了)
追伸・・・
今回で334日、ようやく1000日山行の3分の1を超えました。まだ、先は「果てしなく遠い。だのになぜ、歯を食いしばり、君は行くのか、そんなにしてまで♪」といったところ。毎週1回歩いて、あと13年余です。何とか健康をキープして続けたいもの。しかし、「悪」の生活習慣が身についてしまっているので、ちょっと気がかり。
それにしても、もし若いときにこれほどの粘り強さと、難儀に対応する気力があったら。もっと、違った世界が開けていたのでは、と思うことしばしば。それでも、いま、体力勝負の仕事に生かせているので、まぁ良いか。安時給のパートだけど日々完結で、限界に迫りつつも気分はときおり充実。
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