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2016年3月 4日 (金)

弥山~奥の院~岩船岳縦走 ④

 それから往路と同じく、胸までのシダヤブ、道幅の狭い危ない斜面道を経て、ようやく先峠へ。いつもながら、歩きにくい急斜面を伝い、湿地から、多々良林道交差へと下りていきます。水に足を落とさぬよう気をつけて、渓流を越えると、前峠への上り。はじめにある急坂を上っていると、この復路で出会ったはじめてのハイカー二人連れ。

 先に行くよう勧められたので、ひとりを追い越します。さらに上っていくと、先行しているもうひとりのハイカーから、声をかけられます。「岩船岳へ行こうと、青海苔浦分岐まで行きました。ところが、正面に行こうとすると、海に出そうな気がしたので、左に折れたところ、どうも違うような気がして引き返してきました」とのこと。

 どうもその発想に、理解しがたいところがありますが、「そのまま、まっすぐ進めば良かったのに」と、ネット地図を示します。まぁ、もうこの時刻。今回は帰ったほうが良かろうと思いつつ、はじめに追い越した年配者の方を見ると、脚に痛みが出ている様子。「林道を歩いた方が良いでしょうか」

 さらに、そんな質問があったので、コース最後の上りとはいえ、緒に就いたばかり。「大元公園口までの谷ルートは、道なき難所も一部にあります。多々良林道は、退屈なうえに大回りになるけど、脚を痛めているのなら無難でしょ」と勧めます。そのひと言で迷いを振り切ったようで、「ありがとうございます」の返事。

 ところが、しばらくすると、パラ雨が落ちてきました。まぁ、これはどちらを歩いたとしても、互いさま。前峠からは、そうは言っても、こちらも長いながい下りルート。そのうち雨も止みました。大元谷には、今日はシカもおらず。ベンチでハイキングスタイルを解いて、完歩祝い。遊歩道から道路に下りて帰途に着きます。

:(了)

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