ちょっとだけ人助けして しばらくの間 幸せな気分に
岳山ハイキング
そういえば、地図には林道を跨ぐ短い山道があることになっていましたが、どうもその山道は林道として表示されていたようです。いずれにしても道なりに、まだ解決していない適当な昼飯どころを探しながら、歩いていくことにします。右に小さなため池がありました。そこは堰き止められているので、地図によれば、もう少し下に広い池があるはず。
そこでと思いながら進んでいきますが、ところがそれから先、右側には深い谷が続きます。池はあっても眺めることはできないのだろうかなどと考えて歩いていると、ついにクルマ止め。しばらくすると、さらに次のクルマ止めに到着。その手前には、軽のバンが停まっていて、何やら作業しています。
その人とあいさつを交わして、進んでいくと橋がありました。そして自動車の走行音。何とここは広島自動車道ではありませんか。11時47分です。メシには適した時刻ですが、この騒音を聞きながらというのはどうも。もう少し、歩いてみることに。左にあったお花畑に沿って進み、地図にある実線の側道をたどります。
高速道路で切られた尾根を越える山道。いちばん高いところでも自動車の音。やがて下ていくと、向こうから来る道路に合流して、高速道の下を通るトンネルに。そこを通り抜けると、民家が点在する穏やかな坂道に出てきました。この辺で食べるかと、低い石垣の前に腰を下ろして、時刻をチェックすると11時56分。
待てよ。確かバスの発車時刻は、13時からしかチェックしていないけど毎時22分。12時台もそうなっているかもしれない。今からならまだ間に合うかもしれないと、ここからバス停までの所要時間も分からないのですが、とりあえず、バスを優先することにします。途中、Bud何とかという武家屋敷風の奇妙な食堂の看板を見過ごしながら。
しばらくすると、頻繁に自動車が通り過ぎている道路にさしかかります。何とこれは、もう県道。時刻は12時03分。発車は22分かどうか。大下バス停が近くにあるのかどうか。その辺は確認していませんが、ダメだったらそのとき。すぐそばにあった、河内神社の境内で、ようやく昼飯にありつくことにします。
心もち早めに食べて、バス停にたどり着いたのは、12時15分。発車時刻をチェックしてみると、12時22分で楽勝。バスを待つ間に、完歩祝いの一杯を飲み干しておきます。やがてやってきたバスに、手を上げて乗車意志を表明。いちばん前の定席に乗りこみます。はじめは少なかった乗客が、だんだん増えてきました。
功労碑前というバス停。その碑がどこにあるのだろうとキョロキョロ探しますが、分かりません。すると、ベビーカーを押した女性が降り口にやってきました。どうやって降りるのかなと眺めていると、「手伝ってください」と声がかかります。すぐにバスを下りて、そのベビーカーを抱え、その女性の歩調の合わせて下ろして、ヘルプ完了。
黙々と座席に戻りましたが、本人からはもちろん、運転手からも小さな声でお礼があり、しばらく幸せな気分が続きます。何よりも、他者から頼りにされ、それに応えられたことが嬉しかった。このところ、ひとりで難行苦行することがもっぱらですが、自然体でいても、話しかけるのがためらわれるような、険しい人相にはなっていなかったようです。(了)
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