思いがけない残雪にスノーガードつきアイゼンが活躍
堂床山~可部冠山縦走
やはり、冬の山は下界の様子から判断することはできないようです。この状況では、これから先もっと残雪が深いかもしれません。このところ暖かいので、おそらく使うことはないだろうと思いつつ、念のためにと、リュックに入れておいたアイゼンを引っ張りだしてみることにします。しかし、これが二度目の装着。
雪の中、立ったままでつけていると、時間がかかるし、腰も痛くなってきました。そんなことで、まごまごしていると、男性ハイカーが上ってきたので、こちらの苦境を訴えながら、あいさつ。その人は、今年もあるらしい可部トレイルランに参加するとのこと。その下見のために、久しぶりに歩いているそうです。
下るにしても上るにしても、ここまでのような急坂を走るのは大変ということに関しては、意気投合。何とかアイゼンをつけ終えたので、前に立ち止まっているそのハイカーに、「行くよ」と目線を送ると、「パートナーが来るのを待っている」との返事。「はぁ、さっき駐車場で会った女性ですか」との質問に是の応え。
「それなら」と、先に進みますが、確かに残雪の上はアイゼンをつけると歩きやすい。そのことも、最後にひと言つけ加えておきます。トラバース道は、なぜか枯葉の地面が露出していました。しかし、期待に応えてくれたのか、尾根の直登ルートに至ると、俄然ひどい残雪。20㎝くらいはありそう。
前踏者の足跡を伝っていくと、何とか道も分かるし、スパッツなしでも行けそうです。ときおり、先ほどのペアハイカーの男性の声が聞こえてきますが、まだ姿は見えません。長い上り坂をへて、林の中にある堂床山山頂(859.6m)に到着。展望はありません。ひと息ついて、直ちに冠山をめざします。
上ってきたほどではないにしても、急な坂。何とかアイゼンでこなします。補助ロープのあるところは、躊躇せず使います。685ピークやら、682ピークやら見分けがつかず、いったい自分がどこにいるのか、よく分からなくなってしまいます。それでも道は一本ですし、雪道には前踏者の足跡が残っているので大丈夫。
それにしても、歩いているとアイゼンの紐がほつれてくるので、ときおり修復。すると、後のほうで、ペアハイカーの声が聞こえだします。少し足速に歩いて距離を保とうとしますが、西冠山らしきピークを上っていると、すぐ後方にその姿が見えてきました。2人連れにしては、何と早いこと。その秘密は後で分かります。
ピークを上りきると林。地図にあるように南への分岐がありました。その先に展望地があるかもしれない。そう思って行ってみると、ずんずん下っていくばかり。おまけに右足のアイゼンが、ついに外れてしまいました。適当なところで、折り返すことに。そして、雪のないところに座って、じっくりと装着しなおします。
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