地味だけど「キリギリス」的人生の慣れの果てか
広島やまなみショートコース順縦走
七久谷の谷ルートから、いつものように斜面にある曖昧な道のような空間を通って、尾根ルートへ乗り上げます。しっかりした道、考えごとをしていると、いつの間にか、谷ルートとの合流点にさしかかりました。下草が刈られて、歩きやすくなっています。今回は、模木階段ルートを通らずに、新道に挑戦してみます。
夫婦杉の手前から入ります。すると、いきなり左右の分岐。行き先を眺めて想像してみるに、おそらく上で合流しているのに違いない。とりあえず、左の道を上ってみます。「く」の字に折れた道を上ってみると、やはり右側から尾根側を通ってきた道と出会います。何のために新しい道を2本つくったのでしょう。
ほんの少し上って八幡山里道、さらに若干尾根をまっすぐ上る急坂から、九十九折れ道に入ります。上りではあまり使いません。それにしても歩いてみると、模木階段ルートほどではないにしても、結構な勾配。但し、歩きやすいことは間違いない。見晴らし広場を経て、ファミリールートは通らず、忍者道を上ります。
9時50分にたどり着いた武田山山頂(410.5m)。遠景には靄がかかっています。誰もいないかなと思っていたら、男性ハイカーがひとり。「早いですね」と声をかけます。しかし、ニヤリとした気配を返してきただけで、話には乗らず、ひとりで広場の散策をはじめました。こちらも、ひと息ついたら、躊躇せずに火山をめざします。
弓場跡から水越垰への急坂、上りのときにかぎって時々頭をぶつける、斜めになったマダラ模様の木をチェックしておきます。そこの道を観察してみると、ほんの数センチ内側を歩くか否かで、ぶつけるかどうかが決まるようです。それにしても、上るときはもっぱら下ばかり見ながら歩くので、その木の存在に気がつかないのが問題。
火山への長い道程、これまでの自らの人生を振り返りながら歩いていると、なぜか早く感じます。一般的な働き盛りの終盤の年代にあたりますが、予想だにしなかった、社会的にも経済的にも素寒貧の状態。自らから選んできた、地味だけど「キリギリス」的人生の慣れの果てかもしれないなどと思いながら。
あとひと息で、火山山頂(488m)というところで、人の気配。粉雪が舞いだした広場に上ってみると、3組4人の男女。武田山からやってたという女性ハイカーは、伴垰から下りてアストラムラインに乗ろうと思っていたけど、武田山からの景色が良かったから、戻ることにしたと話していました。はじめてか。
夫婦ハイカーは、女性ハイカーがはじめに下りようとしていたルートを上ってきたとのこと。武田山からの所要時間を念入りに聞かれます。もうひとりの男性ハイカーは、縦走するとのこと。できれば鈴が峯まで。天気や体調によっては、三滝山ルートに変更するかもと、気弱なことを言い残して、先発しました。
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