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2013年2月10日 (日)

砂防ダムを見つけて心の中でバンザイ三唱

鎌倉時山と思い込んで上った金明山

 それはともかく、北へ向かう下山口を探します。何とか見つけ出した道は、割Imgp9156_editedとしっかりとした道。そこを下りながら、これで帰れると少し安心します。それほどキツイ勾配ではないのですが、下りではまともに靴の後ろ側に雪が入り込んできます。もはや水たまりの中に靴を漬けた後のような状態。

 帰途に着いているからと、心安らかだったのはしばらくの間。下りて 少し上って、ふたたび針葉樹林の山に入ったときに、テーピングが途切れてしまいます。あたりを探してみると道がありました。これこれと思いながら歩きます。ところが、まったくのトラバース道。山をグルッと半周したような感じ。

 このままで山を下りることができない。下山できる道を探しながら歩いていると、Imgp9160_edited林の中を下りていく整備されたルートを発見。歩きながら、これは調子良いと思っていたのもつかの間。谷に入ると、だんだん道が不鮮明に。テープが上にあったり、下にあったりと翻弄されます。

 極めつけは、山道が谷川に合流したところ。滝の前で道が終わってしまっていました。探せども、その先にテープはない。見えるのは谷川に下りる急斜面のみ 。よじ登ったり、滑ったりしながら、あたりを散々探していると、谷川の向こう側に道のようなものがあるのを発見しました。

 早速、川を跳び越えてみます。すると、何とか道がありそう。しかし、次々と倒木Imgp9161_editedを乗り越えなければなりません。ところが、その道らしきものもやがて、トラバースしはじめます。一向に下りないようになり、道らしさも消えてしまいました。これ以上進んでも・・・。

 そこで、もうかなり下りているから大丈夫と判断、斜面を伝ってもう一度谷に下りてみることにします。途中、下の方で何やら獣の動く気配。シカです。こちらと目を合わすと、さっと逃げていきました。仲間に「不審者あり」と、警戒するように伝える鳴き声が、しばらく聞こえてきます。

 これまで、進行を助けてくれた雪の上に残っていた足跡。誰か先行ハイカーの踏み跡と思っていたのは、どうもシカのものだったようです。そして、マーキングも。谷に下りて、道らしからぬ藪を歩きます。大きな岩が前方を塞いでいたり、急斜面があったり。

 しばらく進むと、人工的に斬られた丸太がいくつか転がっていました。そしてImgp9164_edited 道のようなものも。おまけに、これまでどこで浮気していたのか、赤いテープが一ヶ所。思わず心が安らいで、冗談のひとつも心に浮かびますが、それもつかの間。再び藪こぎ開始です。

 ところが、しばらくそうこうしながら下ったところで、砂防ダムを発見。やった、ここからなら、道があるはず。心の中で「バンザイ」を叫びます。ダムは二重になっていて、上にあるものを乗り越えると山道。そして下にはクルマが走っている二車線道路と、想定していた林道ではありませんでしたが、そんなことはこの際どうでも良い。

 汗をかいたときにと準備していた上半身の分だけでもと、濡れた服を着替えます。そして、道路に下りてみると、往路で登山口めざして歩いた道でした。それも、かなり南の方に出てきたようです。どうなっとるんじゃぃ。いったい、どこをどう歩いてきたのか。Imgp9165_editedわけが分からん。いままで歩いてきたのは、鎌倉寺山ではなかったのでは・・・。

 まぁ、それにしてもともかく、まだ相当の距離はあるけど、この道をまっすぐ 北へ向かえさえすれば、そう遅くならないうちに、志和口駅まで帰ることができる。そう思うと幸せな気分になります。夕陽をカメラに収めながら、時刻を見ると16時46分。急げば17時台の列車に間に合うかもしれないと、少し速歩きに。

つづき:苦労して歩いたのは鎌倉寺山ではなく金明山

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