東側ルートの最後で道を見失い疲労困憊する
到着したのは13時23分。青海苔浦へ向けて下りることにしました。一部急傾斜もありましたが、広くて歩きやすい道が続いています。ところが、かなり下りてきたところで、いつのまにか川が右側を流れていることに気づきます。しかも、道はなぜか南に向かっている。
ひょっとすると先垰への分岐をやり過ごしてしまったのではと思い、引き返してみます。少し戻ってみると、進行方向右側の林の中の木に案内テープ発見。これこれと、乗り入れてみます。道が定かでないので、テープがたよりです。
林の中を探しながら進むと、川の流れる音。そして分かりにくい下り道を辿って川沿いの道に到達。そこからは、深堂山の谷道のような湿地やシダ藪を通過、狭くなったり広くなったりしながらも、その方向が北をめざしていることを、何度も確認して進みます。
ふたつの川の関係を考えると、地図にはその記載がないので断定はできませんが、先ほど南へ流れていた川はその支流だったのかもしれません。そして、東側ルートの本来の分岐は、もっと先にあった可能性も考えられます。
途中に「陶晴賢の碑」の案内板。西側ルートでは青海苔浦分岐とそんなに離れていなかったぞ、と思いながらも、森の中に入ってみます。しかし、道もない。岩が並んでいるところまで行きましたが、碑がどこにあるのか分からず、迷いながら出てきました。
しかし、やはり一度は見ておきたい。少し上ったところに出たので、案内板まで戻って、もう一度チャレンジします。こんどは50mという別の表示が目につきました。そうはいっても、道のない森の中ではかなりの距離。さっきより深く進んでみましたが、結局、危ないので中断。
元に軌道に戻って、少し歩くと分岐がありました。右が「先垰に至る」、まっすぐ行くと「岩船岳に至る」。戻ると「高が浜に至る」。もちろん右の道を選びます。ところが、急に道が分かりにくくなってきます。テープが頼りに。
一旦尾根に乗り上げた記憶がありますが、再び谷道に。そしていつのまにか案内テープが見当たらなくなってしまい、道らしきものもなくなります。どうもおかしい。戻って目印を探してみます。すると、ヒラヒラと風になびいているリボンを発見。それに従って、細くなった谷川を越えます。
ところが、その次の目印の赤いテープを見つけたりして喜びますが、それもつかの間、方々探し回っても、何も見当たらなくなりました。谷川の源泉はこうなっているというような、岩から染み出している水流を発見しましたが、そんなことより道がない。
元の位置に戻ったとしても、見通しがないので、ついに尾根を登ること に。藪戻りした道ではなく、まさにシダ藪。それをこいで歩きます。深い藪でスカスカのため足が地面に着かない。しかも急斜面、登るのには全身の力が必要です。おまけにシダの胞子を吸い込むのか、ときどき咳。
疲労困憊しますが、日のあるうちに山を下りるためには、途中でやめるわけにはいきません。それでも、オールシダ藪からようやく木の生えたシダ藪にくると、少しばかり足応えを感じるようになります。今度は、棘の生えた木が邪魔をします。お陰でまっすぐ上がれず、左横に回ることに。
やがて、地肌の出た急斜面に至り、そこを滑りながらも上りきってようやく山道に到達。見覚えのある502峰北側コブの北西側山道に、何とか出てきたようです。でも、お陰で一気に足の裏が痛くなってきました。靴の中もゴミだらけ。良い子も、立派な大人も、決して真似をしないように。
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