林の中をカンガルーのように疾走するもの
安駄山~高鉢山縦走
案外、槍の西側山道は思っていたほど難路ではありませんでした 。下草のない針葉樹林の道は歩きやすい。今度は高鉢山めざします。ところが、682峰山頂あたりから次の鞍部に向かう林の中で、いつのまにか縦走路を外れてしまっていました。
本来の道を探しながら歩いていると、数メートル先の木の陰に、何やら耳を立てているように見えるものが動く気配を感じました。すると、それが勢いよく前方に疾走。さらに右側に回りこんで、まるでカンガルーが跳ぶように、「無言で」走り去っていきました。
薄暗い林の中だったからでしょか、体色はグレーに見えました。イヌにしては吠えないし、タヌキにしては素早いし、イノシシの動きとは違うし、ましてやクマやシカではない。どうも身体の大きさや動きから推測すると、キツネでは・・・。
楽しい出会いですが、それにしても、奥部の山だからと、熊避けにスズをつけて歩いているのですが、これほど接近するまでケモノに気づかれないなんて。この「熊スズ」というパーツ、耳につくばかりで果たして効果があるのだろうかと少し心配になります。キツネとクマは反応が異なるのでしょうか。
高鉢山への道は少し荒れています。狩留家ルート分岐を過ぎて、三角点から山頂へ、さらに対の反射板まで行って引き返します。それにしても、確か三角点にのみ「北峰」の小さな追加表示がありましたが、地図では726峰のみを高鉢山としています。この命名はあまりポピュラーではないのかも・・・。
分岐から狩留家ルートへ、はじめうちは倒木は多いものの勾配はさほどでもなく、割と歩きやすい感じ。ところが、上るときに尾根までは急勾配と前回日誌に記したルート、下りる段になると、安駄山鳥井原ルートとほとんど変わらない、いまにもすべり落ちそうな斜面です。
それでも、若干距離が短かくて、ガレが少ないのが幸い。さらに下ると、ガレくらいの大きさの石を敷いた道になります。谷川側は石垣。安駄山鳥井原ルートでも、ガレ場の ところには石垣跡のようになっていましたから、もともと整備された山道だったのかも。
長い急坂を下りて、林道を二回通り過ぎ、民家が迫ってくるころにはかなり歩きやすくなりました。狩留家駅に近づくと遮断機の音、直前で踏切が閉まってしまいました。駅方面を見ると、ちょうど離合する列車が駅に止まっているところ。でも、無謀な突破をしたりはせずに、次の列車まで30分ほど待機することに。
:(了)
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