白くて巨大な屋根のように見えたのは空間
高鉢山~安駄山縦走
狩留家駅から高鉢山登山口へは、思っていたより分かりやすい道です 。徐々に勾配が増してくる道を歩いていると、ちょうど民家から出てきて散歩を始めた杖の男性から、声がかかります。「山へ上るんかね」、「はい」、「ご苦労さんじゃね」、「用心しなさい」、「ありがとうございます」とのやり取り。
「用心」というあまり耳慣れない言葉から、「急坂に用心」「クマに用心」などと思いをはせつつ進みます。はじめの林道交差を過ぎると落ち葉が溜まった道。さらにもうひとつ林道を過ぎると、いよいよ山道に入り、谷川に沿って歩きます。ところどころ急坂もありますが、割ときちんとした歩きやすいルートです。
尾根に乗り上げる直前にある急登を上りきると、しばらく勾配が緩くなりますが、再び急登に。そして稜線に上ったところで分岐がありました。そこから高鉢山へピストンします。山頂を示す矢印のすぐそばに山頂(705.8m)。周りは木で囲まれています。そこから南へ続く道があったので、クモの巣の下をくぐって進んでみます。
ところが、かなり下っていくので、このまま行くと下山道になるのではと思い引き返します。もう一度、先ほどの表示のあった山頂をチェックしてみると、別の小さい表示札がありました。「高鉢山北峰」と書かれています。ということは、いま引き返してきた道は、やはり「南峰」へ通じている道か。
ピストンルートをあまり深入りしたくはないのですが、せっかく来たのだから、「南峰(726m)」にも行ってみることにしました。途中の短い急坂で滑り、激しく転倒します。しかし、そのポイント以外は比較的緩やかな稜線の歩きやすい道。残念ながら、「南峰」も「北峰」と同じく展望はありませんでした。しかし、何だか西側の林の向こうが白く見えます。
こんなところに、大きな建物の屋根でもあるのだろうかと進んでみます。近づいてみると、それは空でした。向かいあわせて設置された2基の反射板。そのため周囲の木々が伐採されているようです。但し、確かにある程度展望が開けているのですが、下方の視界は背の高い木々に覆われていていまひとつ。
縦走ルートへと引き返していると、木のウロに動くものを見かけハッとします。今日見た唯一のヘビ、茶色の細い身体をくねらしてゆっくりと隠れるところでした。思い迷って行ったり来たりしたので、同じクモの巣の下を4回もくぐります。稜線分岐からのピストンに使った時間は31分間。
つづき: 山頂の林をグルッと回って方向感覚を失う
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