鎌首を持ち上げて、にらみ返すシマヘビ
次にたどり着いた山頂の岩には、「基19」の文字。これが何を意味するのか分かりませんが、おそらく561峰。ちょうど昼飯どき、北側にある断崖からの展望が良いので、ここで昼食休憩をとることに。気温21.9℃、湿度52%で、極めて心地よし。東側に頭を向けると、652峰と並んで水ヶ丸山と思しき山が見えます。
下りていると、岩場を過ぎたところで、道を見失いましたが、少し戻って何とか切り抜けます。そこからしばらく歩くと、シマヘビに出会いました。山道に身体を少しはみ出させたままじっとして動きません。何をしているのか、足を踏んでも振動させても、クモの巣切り棒で地面を叩いても動じず。
仕方なく、ヘビの胴体を棒で叩いてみると、鎌首を上げて振り返ります。「痛いぞ」といった表情。しかも、今にも飛びかかってきそうな雰囲気です。反対斜面を叩いても動かないので、「逃げろ」と声を出すと、意思が通じたのか、ようやくそちらへ向かってスルスルを下りてくれました。
652峰に連なるコブは、岩場になっているので、よじ登り箇所があったり、岩の上ではバランスを崩さないようにすることが求められます。652峰から送電鉄塔を過ぎると長い下り道。150mくらいの標高差でしょうか。左側には延々と、ささくれ立ったリボンが張られています。私有地であることを示しているようです。鞍部には「公園上登山口」の案内表示。
そこから、再び水ヶ丸山へ向けて上りです が、はじめは割となだらかな道です。山頂へ向けて、滑りやすい急坂。途中、奥野原登山口へと大升林道登山口への2つのルートがありましたが、いずれも地図には地名が書かれていないので、どこに向かっているのか判然としません。
たどり着いた水ヶ丸山山頂(660.2m)からは、南西方面の展望が良好です。水分補給をします。巣を張っていたかなり大きめのクモ、カメラに収めたつもりでしたが、ピンボケ。山頂から南方向へ向かう下口があるのを確認しました。これが、地図に記載されている山頂から南に向かう道だと思い込みます。
それで、山頂の近くから下りている「大升林道登山口へ30分」の方を進んでみます。ところが、方向チェックしてみると、どうも西へ西へと向かっています。しかも、上り道になってきました。これは変と、地図を確認してみると、636峰へ来てしまったようです。このまま下りるとかなり遠回り。下りた道を上って引き返すことに。
急坂を下りて、少し上って、「奥野原登山口」へ向かうルートへ折れます。まだ、奥野原がどこになるのかわからないので、慎重に方向をチェックしながら進みます。相変わらずクモの巣は多いのですが、進路は大丈夫、間違っていない模様。
途中の511峰らしき岩から眺めて、たどってきた方向を振り返ってみます。送電線の角度がずいぶん南側に見えます。鉾取山への展望は立ち木が妨げていまひとつ。そこからは、延々と下り口への道。切れども切れどもクモの巣と、ときどきその主がまとわり着いてきます。
やがて、小さな墓地を過ぎて、民家の横にある取り付きに出ました。ちゃんと表示があります。そこからは、田園風景の林道をゆったりした気分で、稲の刈り入れなど眺めながら歩きます。山裾にかけて大きな農家が並んでいます。
そこから瀬野駅まで、できるだけ排気ガスを吸いたくないので、国道2号線を迂回して歩きます。やはり結構、長めの道程に。ようやくたどり着いた駅からは、幸いにも乗り換えなしの岩国行きの列車に乗り込むことができました。
今回の曽場ヶ城山から水ヶ丸山縦走ルート、上り下りを繰り返しますが、振幅が50mくらいなので、さほどハードではありませんでした。それにしても、山頂に何の表示もないところが多いので、地図を見る感覚が養われそう。(了)
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