藪らこうじのブラこうじ
経小屋山宮浜コース、道は確かに山頂まで続いていますが、下草が生い茂っていて藪に近い「藪らこうじのブラこうじ」です。今日この道をヒトが通るのは、はじめてのよう。さずがに真夏のいちばん暑い時季、他にはハイキングする人はいないのでしょう。行く先々道をさえぎって、クモが巣を張っています。
この前は、城山からのルートを歩いたときには、せっかく巣をつくったクモに申し訳ないと思いながら、遠慮気味に巣を払っていましたが、今回もあまりに多すぎるので、下をくぐりぬけることができる巣以外は、容赦なく木の枝で切り捨てることにしました。それでも、見過ごしてしまった巣やクモが、帽子や顔にまとわり着いてきます。
歩きはじめてまもなく、葉が触れて左手の甲がチクッとしました。潜んでいた虫にでも刺されたでしょうか、しばらく続く不快な痛み。ところが幸いなことに、時間が経過しても、赤くなったり腫れたりしません。おそらく、ときどき道端にある丸い葉の草(イバラと呼んでいます)の鋭い棘がひっかかったに違いない。
谷道を歩いていると、こちらの動きに驚いて、足元から大小の蛾やセミが あわてて飛び立ちます。その中の小さな一匹が右耳の穴に入り込みました。耳の中で羽ばたきます。枯れた松葉や細い木の枝でつついても、感触がありません。もう出たしまったのかと思っていると、ブルブルという羽音が耳の中で聞こえます。
耳の奥に潜られても困ると思いながら、つつくのはあきらめて、手で耳を被って、穴の中を陽圧にしたり陰圧にしたりしてみます。さらに右耳を日のあたる方に向けたりしていると、そのうち出て行きました。入ったのは多分小さい蛾ではないかと思いますが、残念ながら出て行く姿は見えませんでした。
ところで、「藪らこうじ」にもかかわらず、今日はヘビの姿は見ませんでした。湿度が高くて不快指数は大きいけれど、ヒグラシが涼しげに鳴いているので、少し癒やされます。帰って、風呂に入ったとき、前腕をみると無数の切り傷がありました。藪に生えていた切れ物の草(カヤと呼んでいます)の葉にやられたに違いない。油断ならぬやつよのぅ。
つづき:妹背の滝源流から下りる
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