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2011年3月10日 (木)

地形図をどう見るか

 『初めての山歩き』(伊藤幸司著)という本を見つけました。ここでの「山歩き」は、ほぼ「登山」と同義語です。その中の「PART7/山歩きの行動シミュレーション」というところに、地形図の扱い方についての詳しい説明がありました。まず、地形図をどう見るかというテーマです。

等高線の見方―等高線を見て、実際の傾斜をイメージできるようになりたい
 地形図は地形の起伏を等高線によって表していて、五万分の一の縮尺なら20メートル、二万五千分の一なら10メートルごとの高度で等高線を引いている。

 登山者の世界は普通30度以上の傾斜面なのである。30度の傾斜では等高線の間隔は0.7ミリ、45度で0.4ミリ、60度で0.23ミリ、64度で0.2ミリと狭まっていく。
 もっと傾斜が急になるとどうか。実は等高線が現われるのは、およそ65度までの傾斜面で、それ以上は守備範囲の外になる。0.05ミリの太さの等高線が0.2ミリ間隔まで接近すると、それ以上間隔を狭めずに、崖(岩の崖と土の崖)の記号に変わってしまうのである。

 なお、等高線は、五万分の一の縮尺では20メートルごと、二万五千分の一の縮尺では10メートルごとに引かれているので、どちらの縮尺の地図を使っても密度による等高線の色合いと実際の傾斜角の関係は変わらない、ということを覚えておきたい。

尾根と谷―尾根と谷を押さえると、地形の骨格を知ることができる
 地形図を見やすくするための作業として、山体をぐるりとまわる等高線を赤鉛筆でなぞってみる。慣れると一本か二本をカンで選び出すだけでいいのだが、最初は300メートルごとの等高線を赤い線にしてみるといい。つまり山を高度300メートルごとにブロック分けしてしまうのである。
 山すそに近い部分は、その山だけで終わらずに、隣の山すそにつながってしまう。しかし、高度をあげていくと、等高線はしだいにその山の形を明らかにしながら、小さな輪になっていく。
 山の形をつかむのは、とんでもないところまで出っ張ったり、入り込んだりする等高線の“流れ”を見つけることかもしれない。300メートルの高度差の幅の変化も一目瞭然となり、実際にやってみると、地図の中から山が浮かび上がったと感じるほどである。

現在位置を確認する
 山の中で、「地図上のこの地点」と位置を確定するには、人工的な物体をじょうずに利用する。地図用語で地物というが、いちばん信頼できるものが、三角点や水準点である。ほかに、高圧電線の鉄塔が正確に示されており、遠くからでもよく見えるので助かる。山の中にある小屋や茶店は、小さな黒い四角で描かれていて、この位置もかなり正確である。

 ネットで得られる地図は、縮尺が微妙になってしまいます。そこで、国土地理院発行の地形図を販売しているところを見つけて、購入することにしました。上記を参考にして、じっくり眺めてみることにしました。赤線を引いてみますか。

関連日誌
登山地図の読み方を学ぶ① 等高線

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