冬の阿武山 舐めたらいかんぜお
前から歩いてみたいと思っていた阿武山(586.2m)に挑戦。昨日順コースを縦走したばかりなので、JR七軒茶屋から上八木駅へと向かう比較的安楽なコースを選んだつもりでした。天気予報は晴れときどき曇り、最高気温7度でしたから、少しだけ寒いくらいのはず。ところが、広島市も北部に近くなると気候が変わるのか、山は雪で真っ白です。
七軒茶屋駅から、鳥越垰へ向かうつもりで歩きます。はじめてですが、登山口には案内看板もあって、順調と思っていたのですが、しばらく進むと、道が途切れてしまいます。しかし、それでも歩いていけば必ず縦走道にぶつかるはずと、文字どおり藪こぎをしながら上ります。しかし、下草の雪でズボンも靴下もびしょ濡れに。出足から、計算がはずれ。アドベンチャーになってしまいました。
実は、ネットで検索していると、阿武山を歩いた人のページに、近頃は過剰なハイキング道路が造られていて面白くないとの記事。確か、鳥越垰へのルートを通らずJR梅林駅からの山道を歩くと書かれていていました。それを、鳥越垰にも新設の楽チン・ハイキングルートがあるものと勘違いして計画したのが間違いの元。そう言えば、案内看板からかなり入ったところに、通行不可の看板があったようです。
それでも、「ナンクルナイサァー」とその頂点まで上りきりました。そこから左下側を見ると、何とそこには、例のチップで舗装された幅広のハイキング道があるではないですか。早速そこに下りて歩きます。七軒茶屋への案内板はありません。さすが新道、びっしりと雪が積もっていても、歩きやすい。途中3人組みのハイカーとすれ違います。今回出会ったのは、その人たちだけです。小雪が降り続きます。
濡れた服のままでは寒い、山頂で準備していたシャツだけ着替えます。さて、帰りをどうするか。帰路を予定している上八木駅へのコースも、案内表示があるかどうか分かりません。そのまま進むか、あるいは引き返して権現山を通って帰るか。どちらも3㎞近い距離の表示。迷った挙句、計画通りにすることに。しかし、そうは言っても、上八木駅への分岐点にはちゃんと案内があるのか、不安ですが、前に進むことに。
山頂から北へ向かう道はかなりの急坂、落ち葉と雪で滑ってしまいます。その状態が一部ではなく、かなりの距離です。短い足幅で進まざるを得ない。危険なところもあります。ようやく次のコルから再び上りに。谷になる度に、右に折れる道を探しますが、それらしきものはありません。再び上がったところで、樹にテープが巻かれているのを発見、その奥にも、テーピングがあります。
「ここだ!」と思って、右折します。歩き進んで行きますが、雪に覆われた山林の斜面が続き、やがて道らしきものがなくなります。やっぱり違ったかもしれないと思いつつ、「下りればいずれ東側の平地に到達するはず」と楽観して、道なき斜面を滑りつつ下りつづけることにしました。急な崖状のところがあったり、不安にかられる長い長い行程。しかし、だんだん電車や自動車の音が聞こえるようになります。
どうにかこうにか、舗装道路にたどり着きました。しかし、そこから線路まではまだ相当な距離がありましたが、到着した上八木駅は、直下にありましたから、地図にあるルートより400mほど手前で下りてしまったようです。今回は全身ドロだらけになる悲惨なハイキングになってしまいましたが、たまには慣れ親しんだ「広島南アルプス」とは違う、「他流試合」をしてみるのもいいものです。それにしても、山を「舐めたらいかんぜよ」という事態と紙一重だったかも。(了)
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