山歩きで起こしやすい熱中症・低体温症
『きょうの健康』(2010年5月号)「中高年の山歩き 山での事故を防ぐために」に紹介されている警視庁の2008年データによると、山での遭難のうち、1割を超える人が病気です。記事には、気象や環境条件によって起こる熱中症、低体温症、さらに脳卒中や心臓病も取り上げられています。
まず熱中症ですが、軽いうちは「めまい」「集中力低下」「こむら返り」などを起こします。「頭痛」「吐き気」「倦怠感」までくると少し進んだ状態。「意識障害」や「立っていられなくなる」ところまでいくと重症です。これらの徴候がみられたら、木陰や岩陰の涼しいところへ移動させて、衣類をゆるめて風が通るようにします。
熱中症は、「炎天下の高温の中で大量の汗をかいて体内の水分や塩分が減ってしまうと、十分に汗をかけなくなり、熱が身体にこもるようになります」。そのため、「体温が上昇して具合が悪くな」るようです。水分だけでなく、塩分が足りなくなることによっても、体液のバランスを崩すことになります。
低体温症の場合、まず体温を高めようとして起こる「震え」、進むと全身の機能が低下して「眠気」が、さらに進むと「意識障害」に陥ります。汗や雨で身体が濡れているところに、風に吹かれたりすると、10℃前後の気温でも、体温が34~35℃に下がって、症状を引き起こすようです。
気温に合わせて上着を着脱したり、衣類で体温調整します。身体が汗や雨で濡れないようにするなどの注意が必要です。下着の生地に関しては、綿は厳禁で、ウールや最近流行りの発熱性繊維が適しているそうです。風が強いときは岩陰に入ったりすることも、防止のためには良いようです。
記事では、山の中で倒れて意識を失い呼吸が止まっている場合、すぐに心配蘇生法を行なうことが必要としています。5年ほど前に「上級救命講習」を受けたことがありますが、幸いにもこれまで蘇生法が求められるような場面に出くわさなかったので、かなり記憶が薄れています。この際、基本を思い返してみることにしましょう。
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